歴史と自分について

ヘーゲルと小林秀雄から学んだこと 歴史を動かした者、歴史を透視した者、幾千もの先人たちの名が、それと知られることなく刻まれている。この先人たちと出会うこと、それがわたしに宿る歴史なのだろう。歴史を知るとはいうが、それは知 …


小林秀雄とその文体について

 取りこぼしがないか、そうあっては勿体ないという焦燥が視線を前へと連れ戻す。この澱みの正体は、整えられた鮮烈な意味の連なり、これが姉御の文体だ。小林秀雄の場合は趣きが違う。文に織り込まれた経験、生活、その強靭さを受容する …


関心について

 事件が起こればすぐに「なぜ起こったのか」。この分析癖は、他人事で済ます欺瞞が見え隠れする。  無関心が蔓延している。昔、友人に「平和の反対ってなんだろう」と聞いたことがあった。少しばかりの沈思の後「無関心じゃない?」と …


「嫌われたくない」を考える

 序章(三つの記事)をより理解してもらいたくて本記事を書いた。「考える」とはどういうことなのか。ロダンの彫刻「考える人」をイメージする人もいるかもしれない。ただそうなるのも作品に罪はなく、単に有名だったことによる。考える …


自分を愛することについて

 「自分を愛する」という表現に出会うたびに、わかったような、それでいてなにもわからない、漠然としたまま終わってしまうことがある。この言葉について、かんがえてみたい。 『すべて自分で選択できる。というより、すでに自分が選択 …


他人を理解することについて

 誤解している人がいるかもしれないので一応。「わかる」とは頭の作業ではない。SNSの撮影のためだけに飲食物を注文し、食べ残していくという現象があったそうだ。「いいではないか」という。いいといえばいい。だが、勘違いに気づい …


哲学の効能

 死ぬのが怖くなくなる。もっと言えば、死がよくわからなくなる。これは、効能か?  人生への「構え」が養われると姉御は言った。そう思う。  ある出来事の遅い遅くないをどう判断できるのか。後から振り返ってみた時に結果的に近道 …


エピローグ

 メッセージ「生きる意味」  ーもしあなたが生きる意味を求めているならば。  あらかじめ断っておく。人はおのれの人生の意味は問えない。たとえば仏陀、彼の人生はどうか。今生きる私たちに彼の言動が残されているのはな …

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